2005年11月19日
川俣晶の縁側歴史と文化歴史資料館巡り total 5142 count

山崎記念中野区立歴史民俗資料館・企画展「井上円了の民具コレクション 妖怪学の源流をたずねて」

Written By: 川俣 晶連絡先

 本来は、都下の歴史資料館巡りを行うべき時期なのですが、企画展「井上円了の民具コレクション 妖怪学の源流をたずねて」が見たかったので、例外的に山崎記念中野区立歴史民俗資料館に行ってきました。しかし、11月27日までなので、見るチャンスは来週にもあったことになります。それにも関わらず今週に出向いたのは、11月26日には五日市線開業80周年の記念イベントとしてヘッドマーク付きの電車が運行されるそうなので、可能なら次の週末は武蔵五日市方面の歴史資料館に行こうかと思っていたためです。

山崎記念中野区立歴史民俗資料館 §

 ここは、2003年03月08日に訪問しています。その時の記憶だけで、駅から歩いていけました。帰りに立ち寄ったラーメン屋まで覚えていました。身体を使ってやったことは、不思議と強い印象が残りますね。

山崎記念中野区立歴史民俗資料館山崎記念中野区立歴史民俗資料館 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

井上円了の民具コレクション §

 井上円了という人は、東洋大学創始者、妖怪博士と言われた人、そして、2005年03月19日に訪問した哲学堂公園というけったいな公園を作った人です。

 哲学堂公園というのは、どう把握すれば良いのか分からない不思議な場所でしたが、やっと私のコンテキストの中での位置づけが見えてきた感じです。

 つまり、妖怪に関して、江戸時代の絵草紙→井上円了→柳田国男→水木しげる→京極夏彦というような歴史的な1つの流れを見ることができるわけです。

 ちなみに、ここでいう妖怪とは、人間が世界を見る視点と言い換えても良いと思います。キャラクターとしての妖怪を問題にしているわけではない、ということです。

 しかし、この「民具コレクション」は、まさに民具のコレクションの展示で、「妖怪学の源流をたずねて」という言葉の通り、妖怪学ではなくその源流についての展示でした。とはいえ、いろいろ興味深い民具があって、退屈はしませんでした。

ミニ展「酉の市」 §

 ミニ展「酉の市」というのも行われていました。

 良く分からないので、「へぇ~」と思いながら眺めて終わり。

常設展 §

 常設展も、軽く一回り。

 ちなみに、前回訪問時と比較して、豊島氏であるとか、太田道灌といった名前が良く分かるようになったな、というのが感想です。

【所蔵名品展】「旧家の佳品」 §

 イベントが多くて面白い施設です。しかも入場無料。

 【所蔵名品展】「旧家の佳品」というのも1階でやっていました。

 これも、「へぇ~」と思いながら眺めて来ました。

 塩の鑑札などが展示されていました。

【秋季】「茶室公開」 §

 どうやら前回に来たときには公開されていなかったもののようです。

 横の敷地に庭園と茶室がありますが、その庭園に入れるようになっていました。

 建物の中には入れませんでしたが、いい和室でした。

 外には、古い巨木もあるし。

屋外展示 §

 おそらく、前回訪問時には見落としていたものです。

 本体の建物と、茶室の庭園との隙間に入れるようになっていて、そこにもいくつかの展示がありました。

 展示物の中には、数千本の大根を漬けていた巨大な漬け物樽もありました。これは、かなりの圧巻でした。